FOREIGNER　　　 　DOUBLE VISION　　　HEAD GAMES　　　　 　　　　"4"


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ちょっとあからさますぎますか？　これ↑

だってさぁ．．。　ぎりぎり、ここまででしょ？　そりゃ確かに、チャート＆セールス的に見た彼らのピークとしては
Waiting For A Girl Like You が収録されたアルバム「４」と、I Wanna Know What Love Is 収録の5th アルバム、 Agent Provocateur というところなんでしょうが、Night Ranger 同様、売れ線狙いでバラードをシングルカットする
ようになったら、この手のハードポップロックバンドはおしまいってもんよ。

もっとも FOREIGNER の場合は、「すべてミック・ジョーンズのせい」という言い方もできるかもしれない。


これも周知のエピソードだが、ミック・ジョーンズ（英）とイアン・マクドナルド（英）が、オーディションの末に
ルー・グラム（米）をシンガーとして迎えたところから、このバンドが動き始める｡最終的には、英国人・米国人、
各３名ずつの６人編成となり、互いを「同じ言葉を話す異邦人」とでも揶揄したのか、バンド名を FOREIGNER
としデビューする。今でもよく覚えいるけど、当時日本のメディアでも「スーパーバンド結成！」と囃し立てられて
いた。しかしそれとて、イアン・マクドナルドの持つ「元キングクリムゾンという肩書き」のお蔭だろうという気がして
いたし、現実に、レコーディングされた多くの曲（特に初期のヒットシングル）がジョーンズの手による（あるいは
彼とルー・グラムの共作）ものだったこともあり、「４」の制作途中でそのイアンが脱退（キーボードのアルグリーンウッドも同時に脱退）してしまう。ところがミックは、「メンバーも４人になっちゃったんだし、この際アルバムタイトルも「４」にすっか｣ってなノリで全然懲りないもんだから、とうとう Waiting For A Girl Like You を共作したルーまでがミックの売れ線バラード狙いに付き合いきれなくなり、１９９０年、バンドを脱退してしまう。（Waiting For ... に続く
バラード I Wanna ... がミック一人のペンによるというのも、なにやら象徴的で興味深い。）

無論、そんなミックの姿勢に愛想を尽かしたのはファンも同様だったわけで、相次ぐバラードヒットで新しいファンを獲得しもしたろうが、その数は失望した旧来のファンのそれを上回ってはいないだろうと思わせるようなセールス状況が以後は続き、かく言う自分も、このバンドに対する興味を完全に失ってしまった。

個人的に、キーボードを含む６人編成というのは理想的なバンド形態だと考えている。ツインリードで演奏している
間など、バックで鍵盤の白玉が鳴っているだけで、音の厚みが全く違うし（特にライブ時）安心してツインギター体制で望めるとなれば、バッキングパターンにも幅が持てる。Double Vision のサビ部分などはその典型で、歪んだ音でリフを刻む上に対照的な生音のアルペジオを被せて、上手にスパイスをきかせているというわけ。

それにしても、エアロスミス 同様、１９７７年から１９７９年にわたり、彼らも毎年アルバムをリリースしてはシングルヒットを出していたわけだ。１９７０年代後半から１９８０年代前半にかけてというのは、間違いなく、日本における洋楽黄金期であったと確信するし、時間的余裕と柔軟な感受性の両方を手にすることができていた学生時代をその時期に過ごせたことは、実に幸せなことだと思う。

もう一つ、このバンドを好きになって良かったのは、FOREIGNER のスペルを覚えられたこと。（笑）
英単語って時々、音と合わない綴りをするものがあるじゃない？この FOREIGNER って単語もその一つなんだが、ジャケットを見て「ふぉれいぐなー」って頭の中で繰り返していたら覚えられました。(爆）

ベスト盤もね、ちゃんとあります。でも内容がねぇ．．． 左は Hot Blooded がライブヴァージョンで、演奏もいまいち。 右はオールタイム（発売当時の）ベスト故、５枚目以降からの 余計な（？）曲が収録されているのに、例えば Long Long Way From Home や Feels Like A First Time といった曲がはじかれて しまっていたりする。

なんていってたら、こんなのが出てたのね。　　　→ デヴューアルバムから５枚目までを纏めて３，３００円也！ えっ？なぜ５枚目までを一括りなのかって？ そらあぁた、６枚目からは売れなかったからでしょ？
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