Westminster SE360W

Westminster

FG-151でギター人生をスタート、来る日も来る日もギター浸りの生活を送り、部活で
フォークソングを演るのも楽しかったが、やっぱりエレクトリックギターが弾きたい。
時あたかも、KISSが「地獄の軍団」で大ブレイク! 周囲のバンド友達がこぞって
YAMAHAやGrecoのレスポールコピーを購入する中、さすが根っからの天邪鬼
体質。唯一人ストラトコピーに狙いを定めた俺(爆)。

購入したのは久○浜のレコード店。そう、「レコード店」なのだ。当時は楽器の量販
専門店などというのは都内くらいにしかなく、地方都市の多くでは、レコード屋さんが
LM楽器や小物も扱っていたのな。定価36,000円が29,800円(茶色の布製
ソフトケースつき)で売りに出ていた。

えっ?!アンプはどうしたのかって? 実は、親父の使っていたグヤトーンの極太かま
ぼこネックエレキと一緒に、Victor(そう、あの「ビデオはビクター」)のアンプが
物置に保管されていたんだな、これが。コントロールはヴォリュームとトーンくらい
しかついていなくて、フルテンにしてやっと少し歪むかなって程度の代物だったが、
スプリングリバーブも搭載されていて、結構いいアンプだった。

表向きは、リッチー・ブラックモアを意識して購入したということになっていたこの
ギターだが、真実は恐らく別の所にある。リッチーよりも、BCR/エリック・
フォークナーの影響だろう。当時、BCRの画像はあらゆる音楽雑誌に掲載されて
いたし、動く姿をTVでも見ることができた数少ない旬の外タレだったのだから。
(もっとも、彼のストラトは、フロント/センターがHBに改造されていたけど。)

ある晩、Charが夜のヒットスタジオに出演るというので見ていたら、その晩は
ギターがムスタングではなかった。白のラージヘッドストラト。
あれ? あれ? あれぇぇぇぇっ?!Charが俺のと同じWestminsterの
ストラト弾いてるぅっ!すげぇ、これってプロも使うんだぁ、などと思っていたらさ...。 
曲が終わった途端、投げましたよ。ええ、投げ捨てました。投げっぱなしバックドロップ。
はは... そうだよね。プロだもん。
でも、俺のメインギターって プロの投げ捨て破壊用なんだ.. そうなんだ...



 



Westminsterといえば、神田商会が扱ったGrecoのさらに
もう一つ下のセカンドブランド。Grecoがフジゲン製だったのに対し、
こちらはマツモク製。Grecoよりさらに安いものをという設定だから、
そのつくりもユニークだ。例えばトレモロブロックは、一枚の金属板をプレス
加工したと思われるもので、全体サイズも通常部品より一回り以上小さい。
今はフェンダージャパンのパーツを移植してあるが、右画像の通り、標準
サイズのトレモロブロックが使えるように、座繰りを拡大する羽目になった。
ZAGURI



 

Head Damage 娘がまだ小さい頃、スタンドに立ててあったこのギターを倒してしまった。
倒れた先には運悪く、TV台のガラス扉が...

叱るわけにはいかないよね。小さい子(しかも自分の子)がいるのに、
スタンドに立てておいたこっちが悪いんだから。

てなわけで、割れてしまったクリア塗装を木工用ニスで補修。



 

購入当夜、一度はベッドに入ったものの嬉しくて寝付かれず、夜中1時過ぎに、アンプのヴォリュームを最低にして
ぴろぴろ弾いていたら、部屋の扉をそっとあけて、眠たそうな顔の母親が入ってきた。
怒られるとばかり思ったが、「嬉しいのはわかるけど、もう明日にしなさい。」と静かに言われただけ。
ほんと両親には、特に母には頭が上がらないっす。
1982年の定例では、この初心者向け格安ギターでステージに立つという暴挙に出たなんてのも、今となっては笑い話。
死んだら一緒に棺桶に入れて焼いてもらうことになっている一本。


ボディ:シナ
ネック:メイプル
購入年月:1977年8月


 

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