Firebird

Firebird

黒のファイヤーバードを入手したものの、やはり板バネアーム付きに改造
するのはもったいない。それに、ロングヴァブローラはブラウンボディの方が
似合うでしょ、ってな言い訳を又々かましつつ購入したのがこいつ。

お約束のポジションマークはずれ/紛失数か所に加えてペグ一個破損と
いうことで落札価格は4万円。自宅からそう遠くないところにお住まいの
出品者だったので、直接引き取りに伺ったのだが、まぁね。この状態で
放置されていたわけだから、使ってなかったんでしょう。
持ち帰ったらまずは埃と汚れ落としからスタート。

ポジションマークもそれなりに厄介だが、4万円で落とせたのはペグの破損
によるところが大きい。このバンジョーペグは、2010年8月現在も正規
ルートからですら入手不可能でオークション相場も15,000円は下らない。
ギブソン・ジャパンのCSに問い合わせたが「入手不可能ですので、スチュ
マック等のネットショップで購入して下さい。」という、相当ふざけた返事が
返ってきただけだ。(実際にアフターパーツ市場で探しても、そう簡単には
見つからないのに。)

自分の場合は、ジャンク品からハゲタカしたパーツが手元にあったので
対応できたけれど、この、正規窓口が存在しながらアフターパーツが手に
入らないという情況はどうなんだろう?

確かにこのペグは特殊だし、在庫管理は面倒な仕事ではあるだろうけど
ギブソンはメーカーとしての責任ってのをどう考えてるんだろうか?
「俺、お前らに売ってやってるんだぜ。」位思ってるんじゃないかという
気分になる。(FB自体は、カスタムラインの商品としてちゃんと存在して
いるのに!)



 

最近は多少改善されたようだが(それとて小売店さんの努力によるものか?)山野さんとの代理店契約が
切れた直後からしばらくの間は、ギブソン・ジャパンのアフターサービス体制が整わず、市中在庫以外に
パーツを入手するのは不可能で、エスカッション程度のパーツすら手に入らないといった状況が続いた。
思うに彼等は最初から、スペアパーツ供給といった手間のかかる仕事は市中の楽器屋さんに任せる腹で
いたのではないだろうか。事実、現時点においても、ギブソン・ジャパンは実質、ネット上に存在する連絡
窓口に過ぎず、そこで提供されるテクニカル・サポート情報もすべて本国で作成された英語版のみ。
リペア専門窓口の連絡先も表記されておらず、「日本にリペアショップがないの?」といった状態だ。
(2010年10月現在)

そうやって手間の掛かるスペアパーツ供給やリペアは市中の楽器屋さんに全てお任せにしておきながら
一方で、「安価で入手できる平行輸入品は本物のGibsonとは言えませんよ」てなことだけはしっかり
日本語でアピールし小売御者をけん制する。例え平行輸入品であっても、自社が製造して市場に流した
品物であることは否定の仕様がない事実だろうに。

「新品を十分な利益を確保しながら売る」のが最大の関心事で、修理などのアフター・サービスは手間が
かかる割に金にならないから自分たちではやりたくない。バブルの頃の自動車/家電メーカーのような
体制にGibsonもなってしまったのだろうか?

日本の自動車/家電メーカーが、その後どういう道を辿ったかは御承知の通りだが、こんな現状、岩撫氏も
決して望んではいないと思うんだが。なんだか又、「エレキギター冬の時代」が到来しそうな悪寒。



 

というわけで、指板のCU画像。国産のアフターパーツを
リューターとサンドペーパーで加工して取り付けたもの。

流石にこうして近くで見ると、交換したインレイの方が
若干黒っぽいのがわかるけど、遠目に見たらそんなに
気にならないでしょ?







ボディ:マホガニー
ネック:マホガニー
指 板 :ローズ
購入年月:2007年7月
Inlay




 

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