Chet Atkins

レーザーディスク! Neck to Neck

On Your Left
The Super Session

On Your Right
Neck To Neck with Mark Knopfler


正直に言うと、音源はそれほど持っていません。CDが2−3枚と、ジェリー・リードとの共演映像、そしてこの
Pioneer The Super Session (LD) くらいです。ていうか、スタジオアルバムだけで88枚ですよ?ライブ盤やら
コンピレーションアルバムやらを含めると120−130枚位あるはず。聴ききれませんって。
Quoですら50枚そこそこなんすから。(比較対象として変?)

それにね、彼の奏法とその凄さを理解してもらうには、やはりヴィジュアルでの確認が一番です。
残念ながら日本ではそれほど有名じゃないようですが、ギブソンやグレッチからシグネイチャーモデルが出て
いるんだから、レス・ポールさんと同等ってことでしょ?(チェットが9つ年下。)活躍の場が、主にカントリー
ミュージックのフィールドであったからというのもあるのでしょうが、認知度低すぎるんではないでしょうかね。

話が脱線しますが、日本のカントリーミュジックファンって、好きぢゃ無いです。(爆)プレイヤーじゃなくて、ファンね。
そりゃあ、向こうのカウボーイだっていざという時にはおしゃれはしたでしょうよ。だけど、スパンコールまぶしたデーハーな色のシャツ、
白いブーツに赤バンダナなんて出で立ちでスクエアダンス踊ったりはしてなかったと思うのよね。
BTF3でマーティーが西部劇時代に飛んだ時に来てた衣装あるでしょ?ドサ回りワイルドウエスタンショー!って感じの。
あれなんですよ、僕の持っている「日本のカントリーウエスタンファン」のイメージというのは。
カウボーイの服装って、ある意味では軍服と一緒で、本来は、機能性に裏付けされた「仕事着」なわけでしょう?。
砂埃や泥水とは一切無縁のアイロンの効いたシャツに、ピカピカのブーツとテンガロンなんて...。かんべんしてほしいw

とはいえ、実際にはどのくらいの大御所なのか、このLDを見るとわかってもらえると思います。カントリー界から
ウイリー・ネルソンやウェイロン・ジェニングス、エミル―・ハリスといった面々が名を連ねているのは当たり前と
して、彼がプロデュースしたエバリー・ブラザース。Neck to Neckという共演アルバムを録音した相方である
ダイアー・ストレイツのマーク・ノップラー。バックバンドには、Key&Voにマイケル・マクドナルド、ドラムスには
ジャーニー/レイズド・オン・レディオで叩いたラリー・ロンディン。ギターにはアンプロージアのデヴィット・パック、
ベースにはTOTOのデヴィッド・ハンゲイトといった面々が参加。レコーディング・ミュージシャン、ソロ・プレイヤー
そしてプロデューサーとあらゆる方面で活躍し、且つ、レス・ポール氏程がっついてもいない。彼のトーンは正に、
その人柄のようであります。(若い時は無茶もしたんでしょうがw)

このライブ、ラストは出演者総出で盛り上がるのですが、その一曲前に、チェットがSSTガット一本で弾き語る
I Still Can’t Say Goodbyeという曲があります。リスニングに自信のない方も是非、歌詞をご覧になった上で
見て/聴いていただきたい一曲です。当初はLDのみでの発売でしたが、今では、輸入盤DVDが入手可能な
ようですので。


実はもう一作、見ていただきたいDVDがあります。ジェリー・リード(チェットの弟子みたいな人)と、NYはボトム
ラインで共演した際の映像なのですが、フレットレスのエレガットを弾いたり、曲のエンディングでバリバリの
ディストーションサウンド(*1)を披露したりと、楽器好きの方にも楽しめる内容になってますので。
(*1:エフェクターではなく、カントリージェントルマンの特徴であるマスターボリュームを駆使して、というのが肝)

ご当人が「私だけのオーケストラを持っているから、一晩中でも演奏を続けられるのです」と評していらっしゃる、
彼のプレイスタイル、「ギャロッピング」。親指でベースラインを刻み、残りの指でコードやメロディーを奏でる、
正にひとりオーケストラ。
あの「うんちゃ、つんちゃ!」のリズムは、パッコタッコ歩く馬の映像BGMにぴったんこで、ギャロッピングとは
実に馬いこと言ったもんです。僕もなんとか物にしたいと、これまで何度もトライしては挫折を繰り返してますが、
そりゃそうですよね。「22歳の別れ」のアルペジオ、ピック弾きでないとうまく弾けないんですから。


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