THE ALLMAN BROTHERS BAND

外箱 CDケース

DREAMS
- 20th ANNIVERSARY BEST -



 

思うに、ライブ盤 At Filmore East をお勧めに挙げる方が少なくないんだろうが、余程のライブ盤好き
は別としても、普通の人がいきなりあれから入るってのもどうかなということで、こんなもんをお勧めしてみる。

要するに自分がこれから入った、ってことなんだけど(爆)、でも実体験なればこそ、自信を持ってお勧め
できるってもんでしょ?

このベスト盤は4枚組、合計収録時間5時間にも及ぼうかというセットで、LP大のBOX(上画像左側)入り。
ということは、BOXの蓋を開ければCDケースが4つ入っていると普通は思うのだろうが、なんと!実際には
4枚が一つのCDケース(画像左側)に収められ、BOXの真ん中に鎮座するというユニークなパッケージ。

どまんなかっ!

← えっ?



ふつう、こうじゃね? →

クラプトン・アンソロジー Crossroads


 

このクラプトンのアンソロジー Crossroads とオールマンのアンソロジーは同じ人の手で監修されてるん
だけどな。(Mr. Bill Levenson) パッケージだけは別の人が担当したんだべか?(笑)

このセットのよいところは、ABB結成前(再結成前と言うべきか?)の音源からGreggやDickeyのソロ作品や
ABBのライブヴァージョンからもセレクトされているところだ。ABBだけでも12枚のスタジオ録音盤が残って
いるし、各メンバーのソロ作やABBのライブ盤を含めたら、全作品数は優に30を超える。その中からあて勘で
最初の一枚を選ぶというのはあまりにリスキーで腰が引けてしまうだろう。そういう意味で、ベスト版の存在と
いうのはなかなかに重宝だと思うのだが。(あ、でも新品だと、今でも6千円近くするのね。)

まずベスト盤を聞いてみて気に入った曲があったら、次にその曲が収録されているオリジナルアルバムを聞く。
そしてそのアルバムも気に入ったら、その前後に発表されたアルバムを聞いてみる。で、ますますそのバンドが
気に入ったら、残りのアルバムも購入する。未知のバンドの作品を買おうとするとき、自分は大抵このパターン
なんだが、この時は Ramblin’ Man や Jessica 等、D.ベッツ主導の作品がまず気に入った。
元々カントリーフレイバーの感じられるアメリカンバンド(CCRやDOOBIES)が好きだったのでスムースに
入り込めたんだが、別途入手したライブ映像を見込んでいくうち、このバンドの魅力は寧ろジャズ的なインスト
曲にあるように思えてきて、Elizabeth Reed や Dreams といった曲にのめり込むようになった。
何せ、ライブ盤を含めこういった曲をCDで流しながらギターソロを弾くと、これがなかなか気持ちEのである。
(はたから見ると相当気持ち悪いと思うけど。)そういう意味では、聞いて美味しく、弾いて二度美味しいのだ。

在籍した歴代ギタリストの数と、そのコンビネーションによるアレンジの変化も大きな魅力だ。裏を返せば
それだけメンバーチェンジが多いということでもあるが(ギタリスト1人にベーシスト2人が既に故人というのも
なにやら妖しくて南部っぽい?)デュアン&ディッキー、ダン・トーラー、ウォーレン・ヘインズ、そして最新入の
デレク・トラックスといった具合に、スライド・ギタリストとノーマルスタイル・ギタリスト、ノーマルx2人、更に
スライド・ギタリストx2人といった組み合わせが楽しめる。そういう意味でも、ロックギター修行中の若者には
是非体験してもらいたいバンドの一つだ。

Lynyrd Skynyrd や Black Foot が典型的サザンロックだと定義するなら、このABBや ARSはそれとは
ちょっと毛色が違うけれど、「演奏力」という意味で、南部には熱いバンドが多い。(だからこそ At Filmoreは
名盤と呼ばれるのだろうし。)  ギタリスト必聴。


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